みなとシティバレエ団附属 池上バレエスクール
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作品紹介⑤

6/14/2022

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こんにちは、池上校講師の木村美那子です。

これまで作品紹介ではチャイコフスキーが音楽を手掛けたものを中心にお送りしてきました。
これは「三大バレエ」として有名なだけでなく、音楽そのものも素晴らしい「作品」となっているからです。
チャイコフスキーはバレエ音楽を手掛けるにあたって、「バレエ音楽も音楽として素晴らしいものであれば、ダンサーたちの踊りがいかようであっても、その作品は良いものになる」と言ったと伝えられています。

チャイコフスキーがバレエ音楽を手掛けるようになるまでは、バレエ音楽は単なる踊るためのBGMであり、その作曲はまずダンサーが踊りやすいこと、そしてどんな振り付けや、どんなストーリーにも対応しやすいようになされていました。
ですから、それまでのバレエ音楽は最初に作られた作品「以外の」作品でも使われることがあったのです。

今回ご紹介する「海賊」という作品も、様々な作曲家の音楽が入れ替わり立ち替わり登場します。これは逆を言えば「ダンサーの特性を活かした作品にすることが出来る」ということでもありますから、「何がどうなっているのか」をきちんと理解して楽しむことも大切ですが、逆に「細かいことを考えずに」踊りのスケール感や、ダンサーの技巧や美しさを味わうことも出来るのではないでしょうか。

特にバレエコンサートなどでも多く上演される「花園」と「洞窟のグラン・パ・ド・ドゥ(トロワになることもあります)」は、その華やかさや美しさ、そして主役たちの絶対的なテクニックをお見せする必要があるので、ダンサーにとっては「よーし、やるぞ!」とわくわくすると同時に、(他の作品名でももちろんそうですが)プレッシャーも感じます。

さてストーリーは簡単なので、あらすじをご紹介しましょう。

お話の舞台はギリシャのとある島。そこに暮らすギリシャ人の娘、メドーラとその友人ギュリナーラが海岸で遊んでいると、浜辺に打ち上げられた男たちを見つけます。
彼らは海賊で船が座礁してしまったことをメドーラたちに明かしますが、当時大きな権力を持っていたトルコの兵隊に見つかれば捕まってしまう、と困った様子の船長・コンラッドと恋に落ちたメドーラは、彼らを洞窟に案内するのでした。
ですが、その時に運悪く奴隷商人のランケデムに見つかってしまったメドーラとギュリナーラは拐われてしまい、それを見たコンラッドたちは、友人のビルバントと、部下のアリたちと共に変装をして、奴隷市場にメドーラたちを助けに向かうのでした。

市場ではトルコ人のザイード・パシャが、自分の宮殿の中にあるハーレムに住まわせるための女性たちを探しに来ています。
そこで奴隷商人のランケデムは、すかさず先ほど拐ってきたメドーラとギュリナーラをはじめとするギリシャの娘たちを紹介するのでした。
彼女たちの美しさに機嫌の良くなるパシャですが、ランケデムの提示した金額に納得がいかず、値段の交渉を続けています。
そんな中で変装したコンラッドたちが現れて、かろうじてメドーラと何人かのギリシャ人の娘たちを救出することができました。

隠れ家の洞窟に戻ってきたコンラッドとメドーラたちは、祝杯をあげますが、メドーラの「ギリシャ人の娘たちは解放して家に帰らせてほしい」という申し出に、ビルバント以下の海賊たちは「自分たちの手柄を手放したくない」と反論します。
ですが、メドーラと恋仲になったコンラッドは、彼女の願いを聞き入れてギリシャ人の娘たちを解放してあげました。
その様子が面白くないビルバント以下海賊たちは、奴隷商人のランケデムと手を組んで、コンラッドからメドーラとギリシャ人の娘を奪い、ランケデムはこれをチャンスとばかりに、彼女たちをパシャのもとへ連れていくのでした。
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パシャのハーレムではギュリナーラたちギリシャ人の娘たちが、捕らえられ豪華な衣裳を身に付けさせられています。
そこへ連れてこられたメドーラたち。メドーラとギュリナーラは再会を喜びますが、パシャに捕らえられてしまっていることには変わりません。
一方のパシャは、自分のお目当ての娘たちを手に入れることが出来て大喜び。夢の中でもメドーラたちが美しく舞い踊り、幸せな時間を過ごすのでした。

そこへやって来た巡礼の一団。彼らは巡礼の途中の宿を探していると言い、それを聞いたパシャは彼らを招き入れますが、実はこれも変装したコンラッド一行で、その場はあっという間に戦いの場面に変わります。
ビルバントと裏切りを知っているメドーラは、コンラッドにそれを伝え、コンラッドはビルバントやランケデムを退治して、メドーラたちと逃げ出すのでした。

ラストシーンは、海賊船に乗って大海原に漕ぎ出すコンラッドたちの姿で幕をおろすパターンと、そのあとに大嵐が来て…というパターンがあります。

6月には、みなとシティバレエ団のスタジオパフォーマンスとして「海賊」の抜粋版が上演されます。
果たしてどんな音楽が使われるのか、どんなストーリーに演出されているのか、今から楽しみですね!
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