みなとシティバレエ団附属 池上バレエスクール
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お家での姿勢

5/6/2022

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こんにちは、池上校講師の木村美那子です。

皆さんはご自宅でどのように座っていますか?
ダイニングテーブルの椅子、ソファー、畳の上に正座、という人もいるでしょう。
「正しい姿勢で座りましょう!」と言われることは多いですが、それは具体的にどのような座り方なのでしょうか?
そしてその理由についても考えてみましょう。

そもそも「正しい姿勢」とは何でしょうか?
以前の投稿でお話したように、人間の背骨には「S字カーブ」があり、肋骨との組み合わせで内臓を守るカゴとしての役割を果たしたり、足から伝わって来る衝撃から背骨がダメージを受けるのを緩和してくれます。
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上記の理由のため、このS字カーブは地面に対して垂直に、しかも2本の足で立つ生き物にあらわれ、猫などの四つ足の動物にS字カーブはほとんど無く、水中で暮らす魚の背骨はほぼまっすぐになっています。
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そして、お母さんのお腹の中で羊水に浮かんでいた赤ちゃんにはS字カーブは無く、丸まった「C字カーブ」の状態で生まれ、座るようになってから首回りの前カーブが出来て頭を支え、立って歩くようになってから腰周りのカーブが形成されていくのです。
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いわゆる「正しい姿勢」の分かりやすい目安としては、耳・肩・股関節・膝・外くるぶし(座っている時は耳・肩・股関節)が一直線に並んでいること、というものがありますが、実際の股関節の位置はレントゲンを撮ったり、運動の様子を確認しなければ分かりません。

特にバレエのような「審美系」のジャンルでは、「体型」と混同されてしまうことも多く、「正しい姿勢」が運動性と審美性とともにきちんと評価されているかを確認することが大切ですし、またトレーニングでの局所的な視点で考える時と、造形として全体的に考える時とで、指導者の知識や考え方からの影響を受けることを覚えておかなければなりません。

そのようなこともあり、今回の記事では座り方に限定してお話しますが、まず大切なことは「足の裏がしっかりと地面についているかどうか」を確認することです。
座面に対してお尻(と太ももの裏側)は、ただ乗っているだけで、その接地面は土踏まずと地面との関係のようにはなっていませんから、坐骨の出っ張りやお尻の丸さなどの不安定さから上半身に余計な緊張をさせないためにも、足の裏でも安定感を出してあげることが大切です。

また、これも先の投稿でもお伝えしましたが「背骨はまっすぐにはなりません」。
もし直立姿勢にあって背骨がまっすぐになると、重たい頭を支えることは出来ず、内臓をしまう肋骨のカゴはつぶれて、肺の上半分が効率よく使えなくなり(あくびが出やすいお子さまに多い)、骨盤の傾きが不自然なものになり、股関節から下の動きがギクシャクしてしまいます。
そこから逆に考えて「正しい姿勢」は、重たい頭を支えることが出来、肋骨のカゴが内臓をしまうことが出来て(そこには横隔膜も一役かっていますね)、呼吸が効率良く行われ、骨盤が安定している座り方であると言えます。

木村も小さい頃「テーブルに肘をつかない!」、「背もたれに寄りかからない!」、「足をぶらぶらしない!」と言われてきましたが、すべてに理由があるのだなぁと再確認しています。
ちなみに肘をついて、他の部分から力を抜いてしまうと、肋骨と骨盤をつなぐ胴体の筋肉が働かなくなって、ますますだらしのない姿勢になってしまいますから、もし肘をつく場合は背中が丸まらず、また肩が上がらない高さのテーブルを用意して、前鋸筋にも刺激が入る状態にしておくと良いかもしれません。
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木村のクラスでは小学生になると、椅子に座ってのトレーニングも加えていきます。「より良く」座れるようになると、呼吸も安定するので、脳への酸素供給も滞らず、集中力が高まるので、ぜひお家でも座り方を気にしてみてくださいね。(木村)
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