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たくさんの〈七転び八起き〉を

5/6/2022

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こんにちは、池上校講師の木村美那子です。

新学期が始まって1ヶ月、子どもたちの中には、それまでのやり方が上手くいかなくなって、悔しく思ったり、悲しくなってしまう人もいるかもしれません。

新しいことを体験したり、学んだりする時には、上手くいかないことも多いですし、出来ないことも多いのが普通だ、と私たち大人は思うものですが、それもたくさんの経験から分かったこと(もしくは自分を納得させるために、そう思ったこと)で、経験や体験の少ない子どもたちにしたら、ショックな出来事かもしれません。

ですが、このショックな出来事を大人が手を出して回避させてしまっては、いつまでたっても「新しいことをする時には上手くいかないことがあっても良い」と理解する段取りを踏むことが出来なくなってしまいます。

失敗してほしくない、最短距離で正解にたどり着いてほしい、と思うことも当たり前ですし、それが自分たちの大切に思っている子どもたちについてのことであれば、それも愛情であることにかわりはありません。

それはバレエのクラスを担当する講師たちも同じことです。
特に身体の成長や、体力の点から、全力のパフォーマンスを「向こう見ず」に行える期間が短く、それでいて感性を成熟させ、「相手に伝わる」だけの表現力を磨く必要があるバレエでは、限られた時間の中で、出来るだけ正解だけを効率良く伝えていきたいと思ってしまいます。

もちろん、その方法で上手くいく人も中にはいるかもしれません。
ですが、もしその人をサポートする人たち(大人たち)がいなくなった時に、上手くいかないことが生じてしまったら…

それは例えば、地図に書いてある最短距離の道を歩いていたら、そこが工事で通行止めになっていた時と似ていますね。
その場所を初めて訪れたのであれば「通れない!どうしよう?」となってしまいますが、その辺りに詳しい人であれば「あ!あの道が確かあそこに通じていたな、そちらを通ろう」となりますし、もし街歩きの経験が豊かだったり、そのような体験をしたことがある人であれば、初めての場所でも(多少時間はかかるかもしれませんが)「ここの道を行ってみよう!」と、進んでみることでしょう。
もしかしたら、近くのお店に入って「ここから○○まで、あの道を通らないで行くにはどうしたら良いですか?」と、尋ねることも出来るかもしれません。

上手くいかないことに対して、自分がどうやって取り組もうかと考えること、目的地までの道のりを諦めないこと、そして時には他の人の助けを借りるための行動力を持つことが、子どもたちの成長にはとても大切だと思います。

ですから、レッスンではたくさんのケースを経験し、そしてそれに対して「自分がどうしたいのか」、「自分がどうすべきなのか」、「どうやったら解決にむかえるのか」などを「答え」ではなく「プロセス」として学び、実施する時間を過ごしてほしいと考えています。

そのために、ノーヒントでワークを行ったり、質問をして、その答えに至る考え方を共有したり、時には講師がわざと「上手くなく」お見本を見せることで、その問題点を見つけ、解決策を探す…という作業をしたりします。
(ノーヒントで行う場合は、お手伝いの記事でもお伝えしたように、低速のお見本を見る時間、言葉の説明を聞く時間、自分でやってみる時間、に分けて丁寧に行います。)

それらのオペレーションをするにあたっても、「安心して失敗出来る」だけの講師と生徒の信頼関係や、コミュニケーション能力が必要になってきますから、これまでの記事でもお伝えしてきたように「バレエ以前」のあれこれが大切なのです。
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その意味でも、先の投稿のテーマであった「担任制」が大切になってきますし、また担任でないとしても、その子どもたちに関わるのであれば(たとえレッスンを担当しなくても)、コミュニケーションがとれるだけの準備を「大人の側が」しておく必要があるのです。

「家族ではないけれど、子どもたちを見守りサポートする覚悟を持つ大人」で在れるように、これからもつとめていきたいと考えています。(木村)
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