みなとシティバレエ団附属 池上バレエスクール
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「美しさ」って何だろう

7/10/2022

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こんにちは、池上校講師の木村美那子です。

毎日、暑い日が続いていますが、梅雨が明けてからは、夕闇迫る空の美しさに、レッスンを中断してまでも子どもたちと「空がばら色できれいだね~」とか「あのマンションの窓がキラキラしているね!」と、その感動を共有する日々です。
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池上校の土曜日クラスは朝からレッスンをしているので、それは叶いませんが、春霞のかかった空にも似たレッスンスカートを着用するなどして、子どもたちの繊細な感性に少しでも良い影響を与えられたら…と考えております。

さて、新宿マルイ本館にて、会期の延長と共に第3弾の展示が行われることになった「Ballet Authentic」のコピーを、皆さま覚えていらっしゃるでしょうか?

「一世紀先も、美しい」です。
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ではここで皆さんに質問です。
「美しい」とは何でしょうか?
辞書で「美しい」をひいてみると「色・形・音などの調和がとれていて、快く感じられる様」とあります。
ですが「調和」や「快く感じられる」という表現は、少し曖昧かもしれませんね。

たとえば木村のレッスンスカートは薄いピンクを上の段に、薄いパープルを下の段にすることで、ピンクの軽やかさや甘さだけでなく、パープルの持つ奥行きや落ち着きを加えています。これがパープルが上の段で、下の段にピンクを重ねていたら、また違った印象になることでしょう。

「調和」については、古代ギリシャ時代から人々によって理想とされ、求められてきました。
その分かりやすく、代表的なものと言えば「円」や「球」ですね。
円はどこまでたどって行っても終わりの来ない、(半)永久的な図形ですし、球はどこを切っても(真っ直ぐ切る限り)その切断面は円を描きます。
その調和の取れたものを「快く感じられる様」が「美しい」ということは、実は、それらのものごとを個々の人々が「快く感じられる」かどうかにかかっていると言っても過言ではありません。

先ほどのスカートの色味の例で言えば「薄いピンクとパープルなんて!黒と蛍光オレンジの方が良いわ!」と言う人もいるかもしれません。
それは「どちらが良い」ということではなく、「快く感じられる」色の組み合わせが、木村とその人とで異なる、ということです。
それは個人個人が、どのような体験をし、それを周りの人々とどのように共有し、それをどのような気持ちで受け止めてきたか、によります。
その結果として、薄いピンクとパープルが快く感じられる人と、黒と蛍光オレンジが快く感じられる人とになっていくのです。

ですが、近年ではこの「快く感じられる」こと、つまり「美しい」をキャッチするためのアンテナが機能しづらくなっている人を多く見かけるようになりました。
「すごい」、「やばい」、「かわいい」という非常に限られた語彙のみで、自分の体験を片付けてしまい、またそのような感じ方で自分の周りを見るために、数値的な分かりやすいものや、それこそ「すごい・やばい・かわいい」ものにしか「快く感じられ」なくなっているように見受けられます。

日本語に限らず、「美しい」につながる「快く感じられる様」を表す言葉や表現は、私たちの周りに豊かに在りますから、それを感じ、表現出来るようになれたらと思います。

次の機会に、この「美しい」を感じられる心と「共感」の関係についてお話出来たらと思います。(木村)
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