みなとシティバレエ団附属 池上バレエスクール
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子どもたちの健康を守るために

5/5/2022

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こんにちは、池上校講師の木村美那子です。

これまでの投稿で未完成の子どもたちに力任せのストレッチを行わないことの大切さをお伝えし、前回の記事では横隔膜にリンクする大腰筋と背骨の関係から上体を反らせるストレッチについて「別の記事でお伝えします」としました。

「それでも、バレエは身体が柔らかくないと出来ないですよね?」、「子どものうちに柔軟性をあげないと、大きくなってからでは遅いでしょう?」というご質問をいただいたので、それにお答えする形のお話をします。

先の記事で「骨の完成する年齢」の図があったのを覚えているでしょうか?
子どもの骨の数は、大人の骨の数より多いのですが、それはそのうちのいくつかは集まって固まることで「ゆくゆく」ひとつの骨になるからです。(逆に不要な骨は消えていくこともあります。)
この骨のもとが本当の骨になったり、いくつかの骨が集まったりする時期に、その骨にくっついている筋肉をいきなり伸ばしたり、強く伸ばしたりしたらどうでしょう?固まるべきものが固まらなくなってしまったり、くっつくべきところがくっつかなくなってしまう危険性があります。

ですが、その一方で骨の成長に筋肉が追いつかず、過度の伸長が起きることで痛みが生じたり、上の例の逆のパターンでくっつくべき骨と骨とが、そこに付いている筋肉に引っ張られてしまって近寄れない(くっつくことが出来ない)ということもあります。

バレエ学校では整形外科と連携をして、身体の成長度合いを確認するところもありますが、残念ながら日本では個人的にお世話になる整形外科の先生はいても、生徒全員の身体の状態を共有出来るような仕組みはまだ整っていないようです。

その意味でも講師は「自分は子どもの頃にこう教わったから」ではなく、目の前の生徒の中に課題や解決策をきちんと見出だすこと、ストレッチであれば「そのストレッチが今必要かどうか」「どの回数で、どの強度で行うか」を検討することが大切だと考えています。

特に小さい生徒さんは「見た目の印象」でストレッチを真似ますから、目の前の生徒さんが頑張った結果、間違えた方向に進んで身体を痛めた…ということがないように、細心の注意をはらってクラスを実施することを心がけています。
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怖いお話ではありますが「取り返しがつかない」例をひとつ。
骨盤と腿の骨頭の組み合わせである「股関節」の中には、腿の骨が外れるのを防ぐため「股関節唇(こかんせつしん)」という吸盤のようなものが入っています。
これをオーバーストレッチによって傷めた場合、吸盤にハサミで切り込みを入れたような状態になります。
実際に吸盤に切り込み(ダメージ)を入れてから、壁に貼り、引っ張ってみるとダメージの有無で吸盤の剥がれやすさが変わっているのが分かると思います。
と言うことは、股関節唇にダメージを負ってしまうと、吸盤が剥がれやすくなり、その力で骨盤に引き寄せられている腿の骨が抜けやすくなってしまうのです。
しかも、その股関節唇は一度ついたダメージは修復されることがありません。
講師だけでなく、ご家族も含めた大人がより正しい知識を持ち、適切な課題や負荷を手渡すことで、安全に子どもたちの成長を後押しすることが出来るのではないでしょうか。(木村)
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