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「えんどう豆の上に寝たお姫さま」のように

5/15/2022

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こんにちは、池上校講師の木村美那子です。

皆さんはハンス・クリスチャン・アンデルセンという作家を知っていますか?
もし彼の名前を聴いたことがなくても「人魚姫」、「マッチ売りの少女」、「みにくいアヒルの子」、「雪の女王」、「親指姫」、「はだかの王様」、「赤いくつ」、「パンを踏んだ娘」などなど、皆さん一度は彼の書いたお話を読んだり、聞いたりしたことがあると思います。
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今回は「えんどう豆の上に寝たお姫さま」という作品をご紹介しましょう。

昔々あるところに一人の王子さまがいました。
王子さまは結婚してお妃さまになってくれるお姫さまを探していましたが、そのお姫さまは「本当のお姫さま」であってほしいと思っていました。
ある日、お城にびしょ濡れになったお姫さまが「私は本当のお姫さまです。どうかお城に入れてください」とやって来ました。
王子さまは彼女の身なりから、本当のお姫さまかどうか分からずにいましたが、その晩、お姫さまに貸したベッドに一粒のえんどう豆を置き、その上から20枚の敷き布団と20枚の羽布団をかけておきました。
翌朝になって「昨日はよく眠れましたか?」とたずねると、そのお姫さまは「ベッド下に何が入っていたのでしょう?何か固いものが当たって一睡も出来ませんでした。」と答えました。
王子さまは「こんなに繊細な人であれば、本当のお姫さまにちがいない」と、そのお姫さまに結婚を申し込んだのでした。
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バレエには決められたポジションや、動き方のルールがありますが、これは王候貴族が、その立ち居振る舞いをエレガントに見せるための教養やマナーから出来上がって来たものだと考えられています。
特にその時代のバレエは、その王候貴族達が考える「世界」の中だけでイメージされ、作られてきましたから、地位や権威、そして何よりも「王が王であるような」エレガントな美しさが求められていました。

そのような王さまや王妃さま、王子さまやお姫さまであれば、本来は心身ともに繊細な感覚や、深みのある思考や、国や領地を代表し、有事の際には自身の民を守る強さを兼ね備えているべきかと思います。

この「えんどう豆の上に寝たお姫さま」ではその繊細さにフォーカスをあてて物語にしていますが、王候貴族たちの文化から生まれたバレエを習ったり、学んだり、踊ったりする私たち、そして時には舞台の上でお姫さまそのものとしてお芝居をする私たちには、この繊細さが必要だと思います。

バレエのポジションや形だけにとらわれてしまうのではなく、その奥にある「本当の美しさ」を見つめたり、小さな筋肉や関節の調整をしながら、「本当のバレエ」に手を伸ばし続けたいものですね。(木村)
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