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背中で語る

5/7/2022

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こんにちは、池上校講師の木村美那子です。


ひとつ前の記事でレヴェランスのお写真を載せましたが、その際にふと子どもたちの「気持ち」を見たように思い、今回は「背中」の印象についてのお話をいたします。


バレエをはじめとして、客席に向かってパフォーマンスを行うものは、顔や身体の正面の見せ方をブラッシュアップすることが多いかと思います。
少し前までは、オペラの方たちは「自分の声が届かなくなるから」と、後ろを向いたお芝居や振り付けを好まなかったとか…?
現在では音響の技術も発達し、またオペラの方も「歌が上手い」だけではなく、お芝居もダンスも出来ないといけないので、そのようなことをおっしゃる方は少なくなったようですが、やはりバレエでもその立ち方や、歩き方に客席に対する意識が見てとれるように思います。


また、華やかなバレエの衣裳も、客席に向いている側の方がデコレーションか多いのですが、だからこそ、背中で語るものは多いのではないでしょうか?
画像
人間は視界の範囲にない、背中側が非常に無防備です。
ですから、逃げ足の速くない多くの動物は、敵になるような動物に遭遇した時には、「自分が逃げられる」と分かるまでは、相手に背中を向けないと言われています。


それだけ無防備な背中(側)を、客席の皆さまにお見せすると言うことは、正面向きに踊る以上に気を配り、自身の身体と心をコントロールする必要があるのではないでしょうか。


例えば次の写真を見てみましょう。
画像
後ろ姿しか見えませんが、左右のお写真には疲れた様子や、腕組みをして「ふんぞり返っている」様子が感じられると思います。
またお家で当てっこ遊びをする時に、背中を向けておいて「楽しいお顔でしょうか?悲しいお顔でしょうか?」ゲームをしてみてください。
その様子からほとんどの場合、正解を答えられると思いますし、問題を出す方も「楽しいお顔」をしながら、肩をガックリと落とすことが、意外と難しいことが分かるかと思います。


それほど「背中」には「語る」力がありますし、だからこそ背中への意識をしっかりともって、クラスに臨んだり、舞台に立つことが大切なのです。


どんなにきれいに着飾っても、その立ち居振る舞いに「より良く在ろう」としていない部分が滲んでしまったり、言葉づかいが汚かったりすると、それだけで相手に伝わってしまうものがあるように、「背中」から滲んでくるもので伝わることもありますから、日頃から自分自身の心栄えや、在り方にも気を配りたいものですね。


5月11日(火)から、新宿マルイ本館4階にて行われる展示会では、ダンサーの背中や足先のお写真も展示される予定です。それらの写真から、ダンサーの決意や強い意志を感じとっていただければと思いますし、アーティストたちもその意志を「背中で語る」ことが出来るように、努めてまいります。(木村)
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