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お家でできるトレーニング①ボール

5/4/2022

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こんにちは、池上校講師の木村美那子です。

先日の記事「おもちゃ屋さん、ではありません!」のおまけ部分に、子どもたちから「先生はボール屋さんなの?」と訊かれたエピソードを載せました。

ボールは手軽に、そして楽しく、トレーニングの出来るツールなので、今回はその一例をご紹介したいと思います。
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①つまむ
私たちが当たり前に行っている「指を使ってものをつまむ」という動作は、赤ちゃんの「握る」動作とは性質が異なります。
赤ちゃんの「握る」という動作は、本能的・反射的に行うもので、そこから興味や感心によって「つかむ」、「手を伸ばす」、「ひねる」、「つまむ」、「とおす」…と動きのスケールや複雑さが増していきます。
特に親指とその他の指をくっつけてものをつまむ、という動きは多くの動物には難しいものであることを考えると、子どもたちの成長や発達にとって、どれだけ「当たり前」ではないことが分かります。
お母さんのお腹の中で、羊水によって負担なく動かせていた腕を、重力に負けないように動かし、また繊細な筋肉運動やコントロールによって、ものをつまむという作業は、子どもたちの身体だけでなく、知能にも大きな刺激となることでしょう。

②両手で転がす・投げる/両手でキャッチする
転がすという動作は、ものを押し出すエネルギーや、手を離すタイミング、方向を定めるための視線、そして手首を含めた手先の様々な動きのコーディネーションが必要です。
また投げる(投げ上げる)動作には、瞬発力も必要ですから、全身の筋出力が向上していきます。はじめのうちは、手を離すタイミングと瞬発力が合わずに、身体だけが跳ねてボールがポトリと落ちる…ということもよくあります。
そして子どもたちの手を離れたボールを、再びキャッチするためには、視線や視野からくる情報をもとにした空間の認識能力も大切になってきます。自分の身体が空間の中にどのように存在しているかを理解出来るようになると、他の人やものとぶつかったりすることが少なくなって、「何でそこで頭なんて打っちゃったの~!?」という事態が減ってきます。

③渡す
空間に対する意識が出来てくると、距離についての学びが始まります。「お友だちにボールを渡す」、「離れたところにいるお友だちに届くようにボールを投げる」ことは意外と難しいのです。
これが出来るようになると、力のコントロールだけでなく「相手」について考えられるようになり、「どうやって投げたら、お友だちが取りやすいかな?」というような思いやりの気持ちも芽生えてきます。
「自分がされて嫌なことは、お友だちにもしない」と声を掛けられる方もいらっしゃるかと思いますが、形のない行為と形のない気持ちについて考えることは、経験値の少ない子どもたちには難しいことです。遊びの中で具体的な経験を積みながら、相手のことを思いやれるように…と、木村のクラスではキャッチボールなども多く取り入れています。

④片手で転がす・渡す・投げる
例えば片足立ちの状態で、あげている方の足を振ってみましょう。動かしている足にとられて、立っている側がぐらぐらフラフラしませんか?
人間の身体は、ただ両足で立っているだけでも、全身の筋肉がバランスよく働き、倒れないようにしています。そのような状態から、急に片側だけ動き出すと、その筋肉のバランスが崩れるため、その変化に対応するような新しい筋肉の反応が起きなければ「おっとっと!」となってしまうのです。
片手で転がしたり、渡したりすることで、全身のコントロール力を高め、また投げる動作では「踏み込む」というような、地面に対してのエネルギーを起こすことが出来るようになり、バレエでも大切な「軸足」の感覚を育てることにつながっていきます。

とても長くなってしまいましたが、遊びの中には子どもたちの心身を健やかに育むヒントがたくさん含まれています。
木村のクラスでは、ボール遊びをはじめとしたワークを行っていますので、ご興味をお持ちの方は、ぜひ一度池上校スタジオへ足をお運びください。(木村)

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